コーチ・カウンセラー・セラピストのみなさんへ
クライアントは自分の望んだことしかやらない
では、「答えは全てクライアントの中にある」という言葉が
完全にウソなのかというと、
必ずしもそうではありません。
私はワークショップ中、参加者さんによく以下のような質問を投げかけます。
今から、私はみなさんに原価5000円のツボを50万円で売りたいと思います。このツボは単なる安物のツボ。謎の霊力もなにもありません。ツボ以外、ほかのサービスは一切つけません。私に許されているのは、ただ言葉を使ってみなさんを説得するだけ。さあ、どうやって私が説明したら、50万円でこのツボを買ってくれますか?
参加者さんはみんな笑って
「どんなふうに説得されたとしても、そんなツボは買わない」
と答えます。
そう、これが答えです。
人間というものは、本人が望んだこと以外、決してしません。
自分がやりたいと思っていることは誰かに頼まれずとも勝手にやりますが、
自分がやりたくないと思っていることはなんだかんだと言い訳をつけて、
決して実行しません。
これは説得のうまい、へたとは関係がありません。
その点において「答えは全てクライアントの中にある」という言葉は
意味があります。
つまり、
「クライアントの望みを無視して、
カウンセラーやコーチが勝手に目標設定をしたとしても、
それはうまくいかないよ」
という戒めになっているわけです。
カウンセラーやコーチでもこの辺の理解が曖昧な方は多いようです。
クライアントが望まないことを、
カウンセラーやコーチがやらせようとしても無理なのです。
ですから、それを自分の能力不足と感じて
無力感に苛まれたりする必要はありません。
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