#4 ペーシングとリーディング
最初は合わせて、次に変える
ペーシングとは、相手と歩調を合わせること。相手の考える枠組みにそって話を進め、相手が問題なく受け入れられることだけを、最初は伝えます。相手の話をよく聞き、それに同意します。
ペーシングを続けていると、相手と自分の間には、信頼関係ができてきます。心理療法の世界では、それをラポールなどといいます。一言で言ってしまえば、「この人の言うことはもっともらしいな。どうやら信頼できるようだ。この人の言うことだったら、信じてやってみてもいいだろう。」そんな風に思ってもらえる関係です。
二人の間にラポールが形成されると、次に、初めて、相手に対して本格的な変化を引き起こす働きかけをすることができます。それが、リーディングです。相手を新しい世界へとリードしていくのです。
ペーシングによってラポールを築き、リーディングで変化を引き起こす。ペーシングとリーディングは、常にセットです。ペーシングのないリーディングは、相手から激しく抵抗されます。望む変化を引き起こすことはできません。一方で、リーディングのないペーシングは、無意味です。自分の中に、本当に必要な新しい変化をもたらしてくれないあなたに対して、無意識のレベルで相手は失望し、離れていくことでしょう。
ペーシングとリーディングのバランスを常に考え続けながら、相手とのコミュニケーションをとること、これはめんたねの提唱する無意識コミュニケーションを支える重要な柱です。