催眠誘導学習用書籍2:『ミルトン・エリクソンの催眠療法入門』
『ミルトン・エリクソンの催眠療法入門―解決志向アプローチ』金剛出版
W.H. オハンロン (著), M. マーチン (著), William Hudson O’Hanlon (原著), Michael Martin (原著), 宮田 敬一 (翻訳), 津川 秀夫 (翻訳)
これは前から順に丁寧に読み進め、内容を一つ一つ理解していきます。
そして、腕浮揚のデモンストレーションの記述などを参考にして、
まずはその通りに真似をして、実際に他人を誘導してみてください。
うまくいったり、いかなかったり、色々あると思いますが、
まずは被験者役の人が腕浮揚の暗示に反応してくれるという体験をした時点で、
ようやく、「ああ、催眠暗示に人は反応するんだ」と実感できるでしょう。
この本は大変に良い内容ですから、何度も擦り切れるまで読み、
失敗にめげずに繰り返し他者を実際に誘導してください。
ものすごく重要なことですが、
催眠誘導上達の一番のポイントは
なるべくたくさんの誘導体験を持つことです。
畳の上の水練という言葉が示す通り、
本を読んでいるだけでは決して上手くなりません。
よく「被験者役になってくれる人がいない」と言う方がいるのですが、
身の回りの人たちに「被験者役になってくれ」と頼むこと自体が
大変に催眠誘導の勉強になります。
相手が「面白そう!いいよ!」と乗り気で快諾してくれれば、
その時点で催眠誘導の成功率はグッとアップします。
一方、警戒されたり、怖がられたりしたままだと、
催眠誘導に抵抗されてしまって
スムーズにトランスに入ってもらえません。
催眠誘導の本質がわかればわかるほど、
催眠誘導の前段階で催眠誘導が成功するかしないかが、
決定してしまう、ということを身をもって実感するようになります。
この誘導者と被験者との間の信頼関係をラポールと呼びます。
ラポール構築が催眠誘導において一番重要だということは、
たいていどの催眠関連書籍を読んでも
必ず書かれていることなのですが、
やっぱり、そうなのです。
ただし、ラポールの重要性を頭で理解するのではなく、
実際に体感覚として理解するのにはそれなりの経験が必要です。
このステップではラポールの重要性を自覚できるようになるまで、
何度でも繰り返し催眠誘導の実践を繰り返してください。
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